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  • 執筆者の写真C&A

IRで最も重要なこと


IRでもっとも重要な事を説明する前に、

そもそもIR活動の目的は何か?と言うことを理解しなくてはなりません。


IR活動の目的は、株価を上げること

IR活動は上場企業にとってもっとも重要な活動の一つであり、

その目的は企業価値を高めること、つまり株主の資産の最大化、株価を上げることに他なりません。

上場企業は上場した時点で、株を買ったり売ったりされる運命を背負っています。

では、一体なぜ株価を上げることが重要なのでしょうか?


1)そもそも株主は、自らの資産を上げるために、株価が上がりそうな上場企業の株を買います。

2)しかし、もし株主が買った時点から株価が上がらなければ、または今後も上がる見込みがないと判断されると、当然のことながら株主は持株を売却します。

3)そして、多数の株主による株の売却が連鎖すると株価は下落し続けます。(実際はもっと複雑ですが、わかりやすく端的に書いています)

4)株価が下落傾向が続くと、株価に不満を持つ株主は、「株価の下落は現在の経営陣の問題ではないか、経営陣が代わると株価は上がるのではないか」と考えます。

5)そうなると年に一度開催される株主総会で、取締役承認決議は否決あるいは不満を持つ株主から現経営陣の解任動議が提出され現経営陣は解任されかねないのです。


つまり、株価は「現経営陣の進退を左右する」ほど重要なものなのです。


こんなことは言われなくても当然わかっているという内容だったと思いますが、

改めて「株価を上げる重要性」は理解できたと思います。




株価を上げるにはどうしたらいいのか

それでは、これから今回の本題に入ります。


「株価を上げるにはどうしたらいいのか」ということを説明します。


株価は、投資家に株が買われると上昇します。欲しい人が増えて人気がでると株価の上昇が続きます。


最初に書きましたが、投資家は自らの資産を増やすために株を買うので、企業は「今後、株価は上がる」と思われる必要があります。

(株価など関係なく優待が欲しい目的で買う人もいますが、今回は省きます。)

ここで押さえておくポイントは、

「今後この会社の株価は上がるだろう」は、「将来的にこの会社の業績は上がるだろう」という意味だということです。



将来的にこの会社の業績は上がるだろう

では、投資家が「将来的にこの会社の業績は上がるだろう」と思うのはどのような場合でしょうか?

実は、2つの場合しかありません。

一つ目は、直前期が好決算だった場合や今期の会社予想数値が高い場合です。

これは単に直近業績がよく、今期もいい会社予想が出ているから業績は上がるのだろう!と思い株を買います。

こういうタイプの投資家は業績数字だけが判断材料であり、直近業績が良かった要因や今期の業績がさらに上がる理由など理解している訳ではないので、一時的に買うけれどすぐに売却もします。

上場企業は3700社もあるので、他に良い数字を出している企業も多数あり、そういう企業が見つかれば持株を売却しすぐにそちらに移ります。よって株価はボラティリティが高く頻繁に乱高下をくりかえします。


二つ目は、将来的に事業拡大が見込まれる場合です。

ほとんどの企業は事業戦略を発表しています。企業によっては3カ年から5カ年の事業計画で業績予想や戦略、施策等を発表しています。

投資家は、企業の事業計画や戦略、有価証券報告書等を読み、さらに同業他社との比較などを行い、「企業が計画している業績予想は実現するだろうと信じた場合」に株を購入します。

この「将来的に事業拡大が見込まれる企業として判断されるためのさまざまな活動」が企業が行うべきIR活動です。

そして上記にある、「企業が計画している業績予想は実現するだろうと信じた場合」と言うのがポイントで、

企業は「業績予想が実現することを信じさせる」努力が必要となります。



 「何を」「どの様に」伝えるか

より詳しく説明すると、事業計画の数字にはそれを実現するための戦略があり具体的な施策があります。

しかしこの数字や戦略や施策は、いくらでも絵に描いた餅を作ることはできます。壮大なストーリーも作れます。

計画数字はこれで、そのためにこういう戦略でこのような施策を行っていきます、と書きさえすればいいからです。



では発表した計画や戦略、施策を、投資家に信じさせる、信頼されるためにはどうしたら良いのでしょうか?

答えは、「なぜ、当社は計画数字を実現する為のこれらの戦略や施策を実行できるのか?」という説明を行うと言うことです。

ポイントは、「なぜ」です。「なぜ」他社はできなくて、自社はできるのかという説明です。


そしてその「なぜできるのか」という事を理解させるために、企業の「なに」を「どの様に伝えるべきか」ということが重要になります。


企業の「なに」を「どの様に伝えるか」。これがIRの最も重要な事なのです。


企業がもつ真のIR力とは、

いかに企業の将来性=業績拡大を投資家に信じてもらい、結果として株価を上げられるかどうかです。


投資家は、この様なIR力の高い企業に出会うとわくわくします。企業の魅力に惹きつけられるからです。そしてまたその企業の話を聞きたくなります。回を重ねる毎に企業理解が深まり、投資家は株主となり、次第にロイヤル(ファン)株主となります。


このロイヤル株主は、持ち株をどんどん増加し続けてくれます。私のいう真のIRを企業が続けると、ロイヤル株主がどんどん増加していきます。彼等は右肩上がりの株価を形成していく基盤をつくってくれるのです。


しかし残念ながらほとんどの企業がそこまで踏み込んで説明しないので、株価が業績次第で乱高下してしまうのです。株価が乱高下したり、下がり続ける企業は、ロイヤル株主がいないからで、真のIRがなされていない左証なのです。


また昨今は、「単に何か投資家が興味をもつ新しい話題を振りまく事がIRだ」と勘違いしている企業がいかに多いことか。

新たな話題がないからIRができないと嘆いていた方々は、今回何が真のIR活動であるか、ご理解頂けたかと思います。


経営者やIR部門が出来る事、株価を上げる為にやらねばならない事は、まだまだたくさんあるのです。



知的資産の可視化

弊社C&Aは、これまで200社を超える上場企業の時価総額向上を実現していますが、企業理解を徹底的に深めるためにコンサルティングの最初に18時間のミーティングを行います。

深い企業理解なくして提案などできるはずはないからです。

そして深く企業を理解した上で、「戦略や施策の実行可能性を裏付ける過去の事実や実績、特徴、強みなどを他社との明確な違いを示しながら詳しくかつわかりやすく説明をする」為の資料作成に取り掛かります。

そうすることで、これまで見えなかった企業の最も重要なポイントである知的資産が投資家視点で視覚化される為、投資家の企業理解は格段に深まり、事業計画や戦略、施策の実行可能性を信じてもらえる様になります。

このように投資家は企業の真の企業価値と将来性を信じて投資する投資家=ロイヤル株主となり投資をし続けるので、株価は次第に右肩上がりに上昇していきます。


赤字でも株価が上がる企業

コロナ禍にあって、一番ダメージを受けている業界の一つは皆さんご存知の通り、飲食店業界です。

弊社もこれまで多数の飲食店を持つ上場企業をコンサルティングしてきましたが、どの企業も過去最大の赤字を出しています。今期予想も赤字基調です。

営業時間の短縮やアルコールの提供を禁止されているので、来店者数も減り売上高も減って減収減益で赤字になるのは当然です。

しかし、弊社が関わった飲食店企業の株価はコロナ前と比べ下がっていません。逆に上昇し続けている企業さえあります。

それは、なぜでしょうか?

理由は、既存の株主や投資家が業績ではなく、真の企業力と将来性を信じているので、株を売らずさらに買い増しをしているからです。

これらの投資家にはコロナ後の業績回復は見えており、さらに業界の淘汰(閉店、廃業)もあったことで現在はコロナ前より出店が行い易い環境となっており今後業績が拡大する将来が見えているのです。


依然としてコロナはおさまっていない状況です。

この様な時にこそ、企業の皆様には真の企業理解をされる為の努力を行っていただきロイヤル株主を増やし、着実な企業価値向上を実現していただきたいと思っています。

着実な株価の上昇には、真の企業理解をするロイヤル株主の増加が必要です。

徹底したIRコンサルティングとソリューションで、真の企業価値向上を実現するご支援ができますと幸いです。

ぜひ、ご相談ください。









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